誰でもわかるバッテリー入門


【工事系情報】用途に合わせてペンチ選びブログ:2014-7-28


きのう、ふた月振りにお母さんが帰ってきた。

「お父さんの還暦祝いをするんだけど、来てくれる?」

お父さんの勤務地が変わって、
お母さんはお父さんと五反田へ行ってしまった。
そして、お母さんはときどき一人で五反田に帰ってくるのだ。

お母さんが戻る日…
おれは仕事で休めなそうにないから無理だと言うと、
お母さんは寂しそうな顔で家を出ていった。

おれは家で一人ぼっちになると、
お母さんには悪いことをしたなぁ…と後悔した。

沈んだ気分を吹き飛ばしたくて
おれはテレビをつけた。

司会者とゲストが楽しそうにおしゃべりしている。
その遣り取りで、
おれはゲストが司会者から電報を受け取っているのが気になった。

「そういえば、電報という手があるな!」

お父さんの還暦祝いに、
おれは真っ赤な鳳凰が羽ばたいているデザインのカードを選んで、
メッセージを添えて贈ることにした。

お父さんの還暦祝いが行われた翌日、
お母さんから電話がかかってきた。
お母さんの声はいつもより弾んでいた。

「ありがとう。電報届いたよ。
感情をあまり出さないお父さんの久しぶりの笑顔が見れたわ」

「お父さん、喜んでくれたんやな」

「当り前よ。お父さんね、メッセージを読んでからしばらくの間、
鳳凰にみとれていたわ」

おしゃべり好きのお母さんの話はいつものように脱線し、
なかなか話が尽きなかったが、
ようやく電話を切ることができた。

お母さんの声が聞こえなくなると、
今度はお父さんの姿が浮かんだ。

今頃
座敷に胡坐をかいて愉快な顔で
お父さんはビールを飲んでいるのかなぁ…

その横で、あの真っ赤な鳳凰は羽を休めていることだろう…