【工事系情報】エンジンオイル添加剤とはブログ:2016-5-07
幼かったムスメが大好きだったもの、
それは私の「耳たぶ」。
甘えたい時、眠い時、不安な時…
いつだってムスメは私の耳たぶを求めた。
小さく温かい指で触れられると、
とてもくすぐったかった。
それでも、何だかほんのり心地良くって、
ついつい私の方が先に眠りこんでしまうこともしばしばあった。
ある晩のこと。
いつもムスメの右側で寝ていた私は、
たまたま左側で眠っていた。
ムスメが動く気配で目が覚めると、
ムスメが右側にいる旦那の方に転がっていくのが目に入った。
そして旦那の耳たぶを触り始めたのである。
あれ?と思った瞬間、ムスメの手がとまり、
目がはっと見開かれるのが分かった。
右、左、ときょろきょろ頭を動かすと、
あわてて私の方に寄ってきて、
耳たぶを触り始めたのである。
ムスメは、私と旦那をまちがえたのだ。
でも耳たぶの感触ですぐに気づいたのだろう。
安心しきったムスメの寝顔を見ながら、思わずふきだしてしまった。
ムスメに耳たぶをゆだねている時は、
なぜか母乳をあげていた時と同じ気持ちになれた。
求められる嬉しさ、お母さんとしての喜び、
無垢な優しさがじんわりと胸に広がっていく…
けれど、ムスメは私の耳たぶを卒業してしまった。
遠慮がちに触っているなぁと感じるようになったある晩、
触りやすくしてあげようと頭の向きを変えた時、
ムスメの指がふと離れた。
そしてそれ以来、
ムスメの指が私の耳たぶに触れることはなくなってしまった。
「耳たぶなんて覚えてないよ」と八才になったムスメは笑う。
それでも、私は決して忘れないだろう。
あの頃耳たぶに感じていた小さなぬくもりを…
ささやかな幸せの一時を…
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